五つの視点

REFLECT

映す世界を間違えた

「世界は、向こうから降ってくる」——多くの人が、そう信じている。 朝の満員電車。誰かの刺すような一言。報われない努力。 ぜんぶ、勝手にやってきて、自分を傷つけるものだと。

でも、ほんとうにそうだろうか。

たとえば、ある夕暮れの風景。
しばらく眺めて、あんたがどう感じたかを、選んでみてほしい。

夕暮れの海辺で、波打ち際にかがむ人影と、沈んでいく夕日

この夕暮れを見て、あんたはどう感じた?

風景は、同じだ。何ひとつ、変わっていない。
色を乗せたのは——あんたの方だ。

同じ一枚の風景が、寂しさにもなり、美しさにもなった。 風景は、何も言っていない。意味を乗せたのは、あんただ。

世界も、これと同じだ。向こうから来ているように見えて、ほんとうは、あんたが映している。虚しさも、敵意も、退屈も——あんたが、そう映しただけだ。

だとしたら、希望がある。 世界そのものを変える必要はない。変えられるのは、映し方のほうだ。

これが「映す世界を間違えた」。
世界が間違っているんじゃない。映す世界を、間違えていただけだ。

その映し方を、もう一度見つめ直す相手がいる。

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